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竹中ギー太の忍法帖

ノンポリギター弾きの日々異常無し日記

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現代の欧米のPOPSはどうしちゃったんでしょうか?

今年発表された、英国人がドライブで歌う曲TOP25だそうです。                                                           

1. Bohemian Rhapsody - Queen 

2. Livin’ on a Prayer - Bon Jovi 
3. Sweet Caroline - Neil Diamond 
4. Dancing Queen - ABBA 
5. Don’t Stop Believin’ - The Journey 
6. I will Survive - Gloria Gaynor 
7. Wonderwall - Oasis 
8. Hotel California - The Eagles 
9. Hey Jude - The Beatles 
10. Eye of the Tiger - Survivor 
11. Mr Brightside - The Killers 
12. Angels - Robbie Williams 
13. Bat Out of Hell - Meatloaf 
14. Beat It - Michael Jackson 
15. Girls Just Wanna have fun - Cyndi Lauper 
16. The final Countdown - Europe 
17. Let it Go - Frozen 
18. Sweet Home Alabama - Lynyrd Skynyrd 
19. Everything’s Gonna be Alright - Bob Marley 
20. Rolling in the Deep - Adele 
21. Thriller - Michael Jackson 
22. Uptown Funk - Mark Ronson 
23. Imagine - John Lennon 
24. Hey ya - Outkast 
25. Let’s Dance - David Bowie

 

中高齢の日本人の音楽ファンが好む曲がほとんどですが、このアンケートは若い人の割合が多いそうです。

ジャーニーのドント・ストップ・ビリービンなんか私もドライブでよく歌ってますし、ビート・イットは歌詞覚えたいですね。

 

 

このランキングを見ると、近頃のビルボードチャート(通称利権チャート)やyoutubeの再生数(Googleが操作してると噂アリ)とはだいぶ印象が違います。

 

 

ニール・ダイアモンドやレイナード・スキナードとか、なかなか硬派ですね。

個人的に全部好きな曲とは言い切れないんですが、少なくとも20曲以上はフェイバリットです。

これはすごい確率です。

21世紀に発表された洋楽でフェイバリット曲はゼロですから。

 

 

最新ヒット曲との大きな剥離はどうしたことでしょうと誰でも思うはずです。

もちろん21世紀に発表された曲でも多くの人に支持された名曲はたくさんあるんでしょう。

あるはずです。

 

 

でも、日本人やイギリス人がジャスティンビーバーやテイラースウィフトを喜んで聞いている姿はあまり想像できません。

昔は多くの日本人が洋楽に熱狂していたような気がしますが。

 

 

これは時代性を冷静に考えれば簡単に答えが出ます。

音楽はビジネスですから、市場が移り変わっていったのです。

 

 

エルビス・プレスリーやビートルズやピンク・フロイドにとって最大の市場はアメリカです。

ついでイギリス、相当落ちてヨーロッパ各国でした。他に英語圏ですね。

 

ところが、70年代後半に台頭してきた巨大市場があります。

日本です。

日本人は欧米文化が大好きで、ウサギ小屋に住んでても大型のオーディオセットをそろえて高価なLPレコードを後先考えずに買いまくります。

英語が全然分からなくても楽しんでいたんですね、生活を圧迫してもです。

 

 

80年代に入るとバブル景気が起こり、日本市場は世界の音楽シーンを席巻します。

そうなると、市場調査が入り、日本人の好む曲が最も売れる曲と言う時代もあったのです。

80年代中期では、日本人のご機嫌伺のような曲が溢れて、今でも当時の音楽ファンの宝物になっています。

例えば「大映ドラマ」の主題歌として使われたような曲です。

 

 

この時代は長くは続きません。

CD時代に入ると、日本のレコード会社の洋楽CDと輸入盤の値段の差が大きくなりすぎて、日本のレコード会社は洋楽から手を引きだします。

 

 

若者のラジオへの熱狂も冷めてきて、洋楽情報が入りにくくなり、ビジネス的にも洋楽が売れても誰も潤わない時代になったのです。

 

90年代は英米以外のミュージシャンにスポットを当てて新しい方向性を探る時代でしたが、日本は取り残された感があります。

主流となったらしいヒップホップやハウスミュージックも都会の一部でしか流行らず、次第に日本人は音楽を聴く習慣から遠ざかったようです。

 

 

元々日本人の多くは座って音楽を見る傾向が強く、オールスタンディングを嫌う人が多かったのもありました。

 

 

有名な話ですと、タイタニックのテーマ「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」は久々に日本人向けに作ったらしいんですが、日本人よりヨーロッパ人に受けたそうです。

もうこの時点で日本人は洋楽離れを起こしていたようです。

 

 

 

次の革命はiTunesとYouTubeです。

新曲はYouTubeで確認してiTunesでその曲だけダウンロードしてスマホで楽しむと言う現代の在り方です。

昔は確認もせずにアルバムジャケットだけ見て2500円もするLPレコードがバシバシ売れていたんですが、もうそんな特攻隊のような音楽ファンは居ません。

 

 

その一曲ですが、国によって多少値段が違うのですが、子供がアイスクリームを買うのと大差ない値段です。

それが音楽ビジネスの主流となった場合何が起こったかと言うと、とにかく人口の多い国をねらえと言うことです。

当然です。

 

 

そうすると、中国、インド、東南アジア、南米、アフリカの人が好む曲はメガヒットします。

億の数を売ろうと思ったら日本やイギリスなんて眼中になくなりますよね。

 

 

ダウンロードなら品切れはありません。

現在のところ貧乏な国家の国民がiPhoneを買えないという事情はありますが、それが解消されていけばますますこの傾向が強くなります。

 

 

最近の曲はリズム面だけが強調されて歌詞は日記程度なものと言うのは、英語圏以外を狙った曲だからと考えられます。

ラップはちょうどいい時にあったわけで、いつまでたっても人気は衰えないのです。

 

 

日本人が洋楽を嫌いになったと言うより、洋楽の方で日本やイギリスを避けたというのが正しいのかもしれません。

 

YouTubeの再生数の大部分は発展途上国だとも言われていますし、日本人の心に響かないのも当然かなと。

 

 

80年代に日本人向け作曲がビジネスになっていた頃も、欧米のミュージシャンの心中穏やかではなかったと思いますが、曲のクオリティは大きく前進はしていました。

現代のポップスも方向性は違っても音楽としては(主に音質とダンス)レベルアップしていることは間違いないので、人口の多い第三世界の教育が終わったころには大きな飛躍があると信じます。

 

 

それにしても、新曲のチェックは辛い。アングロサクソンしか聴かないと決めても辛いです。

日本人にとっての80年代洋楽は甘えだったのかも知れませんね。

 

ごく最近のヒット曲を聴くに、第三世界の人々を馬鹿にしてるんではないかと危惧してしまいます。

 

 

結論はありません。世の中は移り変わっていくのです。

取り残されたものが無理をすると疲れてしまいます。

 

好きだった曲は大事に聞いていくのが一番幸せだと言うことです。