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竹中ギー太の忍法帖

ノンポリギター弾きの日々異常無し日記

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エリック・クラプトン 君はギター神を見たか?

ローリングストーン誌の最も偉大なギタリスト第二位のエリック・クラプトンです。

 

 

第二位と言っても、一位はジミ・ヘンドリックスの特等席ですから実質一位と言っていいですね。

それでなんの一位なの?

と、いろんなジャンルのギタリストからの突っ込みが入りそうな、ギター神エリック・クラプトンさんです。

 

目次

 

1、エリック・クラプトン登場

 

1945年生まれの73歳。

1963年からプロギタリストとして活躍しているにしては若いです。

プロ歴55年のロックオブエイジスですが、半世紀以上もスタイルに変化が無いと言うとんでもギタリスト。

もう48年くらいストラトキャスター一本やりです。

 

 

ルースターズ、ヤードバーズを経て参加した「ブルースブレイカーズ」が最初のブレイクです。

アルバムは一枚だけですが、半世紀以上たった現在でもロックブルースの聖典といって間違いないと思います。

上手いとかなんとかいう前に、ロックギターのオリジナルがここにあるのです。

 

これを聴いていないロックギタリストはモグリです。


Blues Breakers With John Mayall and Eric Clapton

2、実質はジャズロックバンドだった「クリーム」

 

続いて1966年にはサイケデリックブルースロックバンド「クリーム」を結成します。

ジャズ系のインプロヴィゼイションにたけたジャックブルースとジンジャーベイカーに対してクラプトンはロックブルースのみで応じています。

ジャズロックの元祖っぽい位置ですが、ジャズミュージシャンにはジミ・ヘンドリックスのほうがアピールしたようです。

ジャズバンド的な形態とはいえ、クラプトン自身はただのロックブルースから出ていませんでしたので。

 

クリームはライブバンドですが、ギタリストにとってはクラプトンの繊細なプレイが聴けるスタジオ版のほうが重要です。

ライブで何十分のソロを弾こうがきちんと録音された短いソロのほうがインパクトがあったのです。

それは現在でも変わらないと思います。

クリームにおけるクラプトンのギターソロの完コピは難しいし、非常に参考になるものです。

ライブでも「クロスロード」はロックギタリストの最も重要な登竜門になっています。

 


Cream Live Royal Albert Hall 1968

 


Cream (Guitar Play-along)

3、クリーム解散から「レイラ」の録音

 

クリームは実質2年未満で活動停止してクラプトンは新しい道を探します。

ジャックブルースとたもとを分かったクラプトンはジンジャーベイカーらと「ブラインドフェイス」を結成しますがアルバム一枚で解散。

まあ、クラプトンファンなら押さえておきたい最盛期の演奏です。

 

1970年、クラプトンはブルースの故郷であるアメリカ南部を目指します。

そこで結成したのが「デレクアンドドミノス」というややカントリー風のブルースロックバンドです。

当時アトランタで人気が盛り上がっていたオールマンブラザースバンドのリーダーであるギタリスト「デュアン・オールマン」をゲストにアルバムを制作、これがクラプトンの最初の当たり作となる「いとしのレイラ」です。

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デュアン・オールマンはオールマンブラザースバンドに集中するためにバンドへの正式参加を拒否、デレクアンドドミノスは求心力を失って空中分解します。

 

2つのライブ盤「インコンサート」と「ライブアットフィルモア」では快調なクラプトンが聴けます。

ギターだけなら最高作かも。デュアンは不参加。

 

 

4、不調期からの完全復活へ

 

デレクアンドドミノス解散後のクラプトンは生活が乱れ演奏も制裁が無いものばかりでした。

1974年になってやっと体調万全で製作されたアルバム「461オーシャンブールバード」は「アイショットザシェリフ」というヒット曲で世界にレゲエ旋風を巻き起こすほどの成功作でしたが、ギタリストというよりはポップミュージシャン扱いになっていくのです。

 

しかし、1975年に発表されたライブ盤「EC・ワズヒア」は60年代のブルース演奏をも超える迫力ある演奏でギターゴッド復活を聴かせてくれます。

 


Eric Clapton + Keith Richards - Key To The Highway (Full HD) (LIVE) MUSIC LEGENDS

5、世界的ポップスターとして安定的地位を得たギターゴッド

 

膨大なオリジナルヒットレパートリーを持つポップスターとして地位と名誉を得たブルースギタリストとしての人生を歩んでいます。

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私は彼のポップチューンには興味は無いんですが、ライブなどでその気になればロックギターオリジネイターとしての実力を発揮してくれています。

そのギターソロは繊細で時に荒々しく、比肩するべきものもないほどのロックです。

ラリーカールトンやゲイリームーアなどメロディーチョーキングスタイルのギタリストでクラプトンからの影響を語らない人は居ないと言ってもいいくらいです。

 

6、ロックギタースタイルに魅せられている人たち(特に若者に)へ

 

古いことは事実ですが、ある程度の時間をクラプトンの研究に割いてください。

 

他のギタリストからのまた聞きでも構わないんですが、オリジナルであるクラプトンのチョーキングビブラートの研究こそがロックギターの肝です。

特にギブソン系のギターを使っていた時代の演奏が現代にも続くロックギターの基礎です。

 

馬鹿っぽいポップミュージシャンの面が目立ちますが、クリーム時代のスローなギターソロなど驚くほど手ごわいです。

 

7、使用ギター

 

60年代はギブソン系です。

ブルースブレイカーズ時代の58年製レスポールスタンダードはもう伝説です。

クリームはライブバンドなので、もう少し使いやすいES335やSGやファイヤーバード(?)の使用が目立ちます。

デレクアンドドミノスから現在までストラトキャスターですが、アームレス仕様で音よりライブでの使いやすさとルックス重視のようですね。

結局はギターを選ばない奏法と言うことになるかと思います。

 


Clapton Chronicles: The Best of Eric Clapton, Guitar Tub Edition

8、アンプラグド

 

ロックギターの権現とも言うべきクラプトンですが、90年代に入ってから新たな可能性を探ってアコギの弾き語りで大ヒットを飛ばしました。

歌が上手いのかは置いておいて、ギター弾き語りの名曲が増えたことは喜ばしいでしょう。

クラシックギターにも編曲されてレパートリーになりました。

 

9.エリック・クラプトンはギター神なのか?

 

どっちかというとポップスターでしょう。

本人もそう思っていると思います。

 

時代的、環境的、そして本人の努力によってロックギターのオリジネイターと呼ばれるほどの録音を残しました。

今聞くとクリーム時代のライブとか雑で聞いていられない感じもあります。

それとポップ曲の価値もうさんくさいです。

 

 

ギターソロは、

全部ではありませんが比べるもの無き唯一ともいえる神の演奏があります。

それは探し出して聴くべきものです。

 

失礼ながら、ゴミの山の中にダイアモンドがあるのです。

 

それがエリック・クラプトンだと私は思っています。

 

 クラプトンはギブソンのほうが似合うと思ってるのは私だけですか。


Eric Clapton - It hurts me [Live in Hyde Park 1996]