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竹中ギー太の忍法帖

ノンポリギター弾きの日々異常無し日記

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グラント・グリーン Grant Green Feelin' The Spirit !!

ジャズ喫茶に通った世代には最も記憶に残るギタリストではないでしょうか。

 

その音色もノリもギターであることを超えた、全身ジャズプレイヤーであったグラントグリーンについてです。

 

グリーンのライブ映像は少なく、ピッキングフォームは謎だったのですが、ここではっきりと確認できます。

 


France (LIVE VIDEO -1969): Grant Green; Kenny Burrell; and Barney Kessell

 

 

人差し指の側面と親指の腹でピックをガッチリと握り、主に手首の動きでピッキング。

 

これは優等生的ピッキングフォームで、チャーリークリスチャンやジャンゴラインハルトに近いです。

ピックは非常に深く持ち、持て余した親指がグッド!って感じでかっこいいです。

バーニー・ケッセルも近いフォームですが、ケニー・バレルは指先の動きを使用するため手首があまり動いていませんね。

 

 

以前は動画もなかなか観れなかったのですが、今回は思う存分堪能してください。

2曲目のグリーンの力強いピッキングからあふれ出る浪漫はどうでしょう。

 

純粋にギターを聴いて涙を流したことがありますか?

グラント・グリーンは稀代の名ギタリストです。

 

ピッキングフォームは今後のギター人生に大きくかかわってきますので、初心者の方は沢山の動画を観るべきだと思います。

 

目次

 

 

1、グラント・グリーンの評価

 

ジャズ喫茶文化の栄えた日本では結構高い評価を得たと思います。

でも、もうお亡くなりになった人で、CD文化も終わりに近づいた現代では、その気にならなくては出会うことが出来ないギタリストです。

 

アマゾンプレミアムなどでは無料視聴も可能です。

 

2、グラント・グリーンの作品

 

ブルーノートの看板ギタリストですのでほとんどのアルバムはブルーノートレーベルから出ています。廃盤は少ないようで手に入れやすいと思います。

出た順番です。

 

1、Grant's First Stand   1961

2、Green Street                  1961

3、Sunday Mornin              1961

4、Grantstand                    1961

5、Nigeria                           1962

6、The Latin Bit                  1962

7、Goin' West                     1962

8、Feelin' The Spirit            1962

9、Am I Blue                       1963

10、Idle Moments             1963

11、Solid                           1964

12、Talkin'  About!          1964

13、Street of Dreams        1964

14、I Want To Hold Your Hand      1965

15、Matador                       1965

16、Carryin' On                  1969

17、Green is Beautiful        1970

18、Ain't It Funky Now        1970

19、Visions                         1971

20、The Final Comedown   1971

21、Live at the Lighthouse  1972

 

こんな感じですが、現在最も良く聴かれているソニークラークとのカルテット作品、The Complete Quartet with Sonny Clark 1961~62 は90年代に入ってから完全版が発売されました。

 

録音に関しては実働機関は10年ちょっとです。

これ以外にCTIなどにもリーダー作があり、他に10作くらいあったと思います。

 

グラントグリーンのお得な50曲ダウンロード 初めての人はこれから

 


50 Grant Green's Greatest Hits (Original Recordings Digitally Remastered)

 

3、演奏の特徴

 

初期のトリオ演奏において単音のみで通したため、コードは弾かないと思われがちですが、一番上の動画にもある通り、分かりやすく良い感じの伴奏を普通に行います。

 

ブルーススケールと繰り返しフレーズが目立ちますが、複雑な進行も軽くこなし、マッコイ、エルヴィンをバックにモード作品も残しています。

オレオのコルトレーンチェンジなど当時のギタリストで軽くできる人は多くないでしょうね。

 

 

力強いピッキングと地に足の着いたリズムによる、泣きのメロディが人気の秘密でしょうか。

黒人ギタリストの多くはピッキングフォームが崩れていますので、グリーンのような落ち着いた演奏が出来る人は見当たりませんね。

指弾きのウェス・モンゴメリーくらいです。

 


Grant Green Trio (LIVE VIDEO 1969)

 

時々、ファックユーのように右手の中指を突き出していますね。

こうすることによって、ピックを握る力が弱まり少し柔らかな音になるのです。

 

グラントグリーンの譜例集は世界的にも少ないようです。


The Best of Grant Green: A Step-By-Step Breakdown of the Guitar Styles and Techniques of the Jazz Groove Master (Guitar Signature Licks)

Essential Jazz Lines: In the Style of Grant Green - Guitar Edition (English Edition)

4、影響を受けた人たち

 

多そうで名前が思い浮かびません。

グラン・トグリーン・Jr は息子なのでフォームなどは同じでしょうが、正式デビューには至らなかったようです。

 

近いのは、パット・マルティーノとマーク・ホイットフィールドとラッセル・マローンかな。

教則本「ジャズ・コンセプション」でギターを弾いたジョー・コーンも系列の人です。

スムースジャズギタリストのほうが正当的継承者がいたような気がします。

 

日本人でも何人かは研究していましたが、地味なスタイルのせいか正当な評価は得られなかったような気がしますね。

 

 

 

5、今後の再評価

 

いや、すでに最大の評価を受けている人です。

 

グラント・グリーンの継承者に期待します。

泣けるジャズギターが聴きたいんですよ。

なによりも一番評価されるポイントでは無いですか。

 

ということで、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

 

 


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