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竹中ギー太の忍法帖

ノンポリギター弾きの日々異常無し日記

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クラシックギターを独学で学ぼう

 

世界で最も普及しているギターは何かご存知ですか?

 

 

ナイロン弦アコースティックギター、通称クラシックギターです。

 

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日本ではあまり見かけなくなりましたが、30年以上前ならギターと言えばクラシックギターが第一に挙げられていたのです。

テレビで露出が多かったのは田端義夫さんくらいですが、一般家庭には相当数のクラシックギターが普及していたと思います。

 

とにかく、人口の多い南アメリカでは一家に一台、いや一人に一台と言うほどの普及率らしいです。

 

様々な音楽に使用されて、大量に生産されていますが、本場はヨーロッパ「セゴビア流」であることに異論はありません。

 

フラメンコは同じスペインでありながら異質の奏法ですが、それ以外のジャンルでの使用はセゴビアスタイルが主流です。

バーデンパウエルはクラシックギター講師からの転換で、息子にはクラシックを習うように教えたそうです。

 

他にもショーロの7弦ギタースタイルやロックやフュージョンへの使用のために弦の幅を小さくしたエレクトリックギタースタイルもあります。

 

今回はセゴビア流クラシックギターを独学で始めるには、という設定で行きたいと思います。

 

目次

 

 

1、まずは聴いてみましょう

 

「アルハンブラの思い出」と「禁じられた遊び」が定番ですが、たくさんの名曲があります。

ただし、現代のフォームになったのは「フランシスコ・タレガ」の時代(1900年頃)ですのでそれ以前の編曲は違うフォームを想定しています。

「フェルナンド・ソル」の時代(19世紀)は3フィンガーのフォームで薬指も使用するというスタイルです。

 

現代では19世紀の編曲も含めてすべてセゴビア流4フィンガースタイルで演奏されますが多少の違和感があります。

 

バッハやモーツァルトなどの編曲は20世紀以降の近年のものなので4フィンガーを想定した編曲になっています。

 

CDで聞きやすい歴史的ギタリストと言えば、

「アンドレス・セゴビア」「ナルシソ・イエペス」「ジュリアン・ブリーム」「ジョン・ウィリアムス」「デビッド・ラッセル」

の5人でしょうか。

他には

「マヌエル・バルエコ」「ペペ・ロメロ」「エリオット・フィスク」「イエラン・シェルシェル」「カルロス・バルボサ=リマ」「ロラン・ディアンス」

などですが、入手が難しい作品も多いようです。

 

現役バリバリですと

「山下和仁」「福田進一」「村治佳織」「アナ・ビドビッチ」「パク・キュヒ」他、本当にたくさんのギタリストがいます。

 

まずは、youtubeで良い画像の最近のギタリストをじっくりと見ることをお勧めします。

 


Ana Vidovic - Guitar Artistry In Concert DVD


朴 葵姫(パク・キュヒ) アランブラ宮殿の思い出 Recuerdos de la Alhambra

2、クラシックギターを手に入れる

 

ここが問題です。

何百万円も使っていいのであればギター専門店の店長とじっくり話し合えばいいのですが、初めての人が楽器にかける金額は5万円~10万円が限度でしょう。

きちんと調整された量産品は新品では難しいと言うのが現状です。

ヤマハなどの信頼できそうなメーカーの調整済みの中古品を分かっている人に選んでもらうしか手は無さそうです。

 

新品の当たり外れを初心者が判断するのは無理です。

出来るだけクラシックギター専門店の人と知り合いになるか、信用できそうな先輩を頼りましょう。

指板が52㎜のサイレントギターでもいいかもしれません。

 

 

3、クラシックギターの練習を始める

 

ある程度のギターの知識がある人を前提にします。

 

クラシックギターの教本や教則DVDを参考に練習を勧めますが、フォームに関しては最初から正しい方法を学んだほうが良いです。

 

youtubeで最近の本格派クラシックギタリストの動画を良く見て、姿見で自分のフォームを確認します。

 

左足を足台の上に置きます。

左手指はフレットと平行に小指に重心がくるイメージで構えます。

右手指は親指を6弦状に置き、人差し指中指薬指が下から弦をとらえるような形です。

 

斉藤松男さんが初心者向けに書いた本 DVD付き 


DVD&CDでよくわかる! はじめてのクラシック・ギター (DVD、CD付き) (アコースティック・ギター・マガジン)

しばらくはカルカッシやカルーリの初心者向けエチュードを弾いてみることを続けます。

 

 この三冊でエチュードは充分です。1だけで充分ですが品切れかも・・・


演奏家を志す人のための クラシックギター教本(1) 鈴木巌著

演奏家を志す人のための クラシックギター教本(2) 鈴木巌著

演奏家を志す人のための クラシックギター教本(3) 鈴木巌著

 

この青木一男さんや、石田忠さんの動画シリーズも参考にしてください。


Lagrima  Francisco Tarrega by Kazuo Aoki  ラグリマ ギター 青木一男


Romance De Amor 愛のロマンス Tadashi Ishida 石田 忠

4、爪の形を作る

 

右手の爪は音色や音量に影響しますので、よく手入れをしてください。

 

爪の形は人それぞれ、指一本一本が違いますので、教本を参考にしつつ自分で探っていかなくてはなりません。

例えば平べったい爪と半円に近い爪では伸ばし方が違います。

指先の肉のつき具合でも爪の長さが違ってきます。

指一本一本が違うのです。

4本だけですのでいろいろ試しながら削ってください。

 

右手の4指は爪切りは使わず、硬い恒久的なやすりと使い捨ての細かいサンドペーパーでつるつるに磨きます。

爪の先がギザギザでは良い音は出ません。

 

5、DVD付きの教本がベストですが

 

意外に見当たりません。

皆さんyoutubeを見ているのでしょうね。

爪の磨き方や全身のフォームや弦のはり方などyoutubeを利用してください。

 

6、目標は?

 

ほとんどのプロのクラシックギタリストは4~5歳から英才教育を受けています。

目指す必要は無いでしょう。

自分の弾きたい曲が弾ければいいのです。

 

「禁じられた遊び」と「ラグリマ」が弾ければ悪く無いですし、ホームパーティーにも最適です。

 

プロ級の人なら譜面を見ながらでも良い演奏は可能ですが、アマチュアは暗譜してから練習を積まないと曲にならないと思います。

暗譜できるレベルの曲を選んで何年も弾きこむことが上達への道です。

 

7、クラシックギターの曲は難しい?

 

難しい曲が多いと思います。

最有名曲のアルハンブラの思い出も普通に弾ける人は相当な長い練習を積んだはずです。

エチュードでも恐ろしく難しい曲は多いですね。

 

短くて素敵な曲を探し出して何百回も弾いて自分のものにしていくのがいいと思います。

 

また、音楽好きな人に受けがいいポップスの曲の編曲も数多く出回っていますので、利用して見たらいいでしょう。

竹内永和さんと江部賢一さんの編曲はこのブログでも数回にわたって書いていますので参考にしてください。

 

8、クラシックギターの名曲が弾きたい場合は?

 

やっぱり独学では無理な曲が多いです。

余裕がある方ならクラシックギター教室に通ってみたほうがいいです。

 

独学にこだわる場合は徹底的に動画を参考にしてください。

爪や指の形、手の大きさなど個人差が大きいので工夫も必要になります。

 

9、終わりに

 

とりあえず今回は導入編です。

独学の場合でも出来るだけ仲間を作るのが上達の近道です。

 

ひとりで完成された音楽を演奏できると言うことは、音楽演奏を一生楽しめむことに繋がります。

クラシックギター奏法だからと言ってお決まりの曲を弾かなくてはいけないわけではありません。

 

また、この機会に巨大な音楽ジャンルである「クラシック」にふれるのも素晴らしいことです。

 

興味を持たれていた方が一歩踏み出せれば、この記事を書いた甲斐もあります。

 

上達の秘訣は楽しむ心に尽きると思います。