oncontextmenu="return false;"

竹中ギー太の忍法帖

ノンポリギター弾きの日々異常無し日記

MENU

テトラコードの実践編 ロックギター ジャズ 4音スケールの可能性

f:id:dtbbr08:20180821190650j:plain

 

テトラトニックスケール編の第二部です

 

4音スケール・テトラコードとか言ってしまうと、コンテンポラリージャズの上級編かと思われそうですが、

実はそうでもないのです。

作曲やアドリブの基本的な部分だったりするのです。

 

 


FINAL FANTASY Ⅴ メインテーマ (Main Theme of Final Fantasy V)

 0.35からテトラコード使用

 

1、ロック・ギター奏法のテトラコード使用例

 

Cメジャー・テトラコードは ドレミソ Aマイナーテトラコードは ラドレミ としました。

 

ギターの5フレットポジションでドレミソと弾くと、ド人差し指、レ薬指、ミ人差し指、ソ薬指または小指 になります。

 

薬指が当たるレをチョーキングしてミまで上げてみてください。

ド人差し指、レ薬指、ミ薬指(チョークアップ)、ソ小指 となります。

 

これは普通のロックのフレージング(初歩)です。しかしテトラコードです。

ミは常にチョークアップとして、24個のパーミュテーション(順列で現れた音列)

を演奏できます。

 

1234、1243、1324、1342、1423、1432、2134,2143,2314,2341、2413,2431

3124,3142,3214,3241,3412,3421、4123,4132,4213,4231,4312,4321

 

これです。今回はこれをパーミュテーションと呼びます

 

3のミの音が常にレのチョークアップと考えてください。

24個のロックフレーズが出来ました。

展開形があと3つありますので、全部で96個の短いロックフレーズが出来たのです。

 

人差し指を12フレットに移動して同じことをすれば、96個のミドルストラクチャーのロックフレーズが出来ます。

 

参考までに、マーク・ノップラーと言うギタリストはミドルのサウンドを得意としています。

 

人差し指を7フレットに持っていくとアッパーストラクチャーサウンドになります。

 

 

 

次にマイナー・テトラコードについて考えてみます。

 

ラドレミ ですが、ミは常にレをチョークアップしてください。

ラドレミ(チョークアップ)、ミ(チョークアップ)レドラ

ブルースでもロックでもありがちなショートリックですね。

 

1オクターブ上げると、ラは3弦14フレット、ドは2弦13フレット、レは2弦15フレット、ミはレのチョークアップになります。

 

これを逆から弾いてみてください。

チョークアップのミ、レ、ド、ラ 

最初の音をドにしてレ、ミ(チョークアップ)、レ、ド、ラ、をラン奏法(繰り返し)すると、ジミー・ペイジが天国への階段の後半で演奏した印象的なフレーズになります。

 

天国への階段の繰り返しフレーズは、厳密にはテトラコードなのです。

 

メジャーと同様に展開形のパーミュテーションもあたって見れば、ロックフレーズの秘密が明らかになってきます。

 

ミドルストラクチャーも一般的に使用されています。

アッパーストラクチャーは一瞬でないと難しいと思います。

 

 

2、ジャズスタイルへの応用

 

テトラコードがジャズに応用しにくい原因は、八分音符が連続するジャズラインとして使い辛いからだと思います。

ファイナルファンタジーのようにオクターブ変えてワイドにするにしてもパターンが決まってしまいがちです。

 

まずはスケールパターンを使ってみましょう。

 

ドレミソ、レミソド、ミソドレ、ソドレミ、ドレミソ と五つ目で元に戻ります。

もちろん逆行もあります。

 

次に違ったパーミュテーションを組み合わせてみます。

Dm7ーG7ーC△7  が各一小節ずつとして、

 

レファラソファソラレ シソラレシレソラ ドソレミソ

 

などとなりますが、やりようではビバップから逸脱したメランコリックなライン作成が可能です。

もちろん。ミドルストラクチャー、アッパーストラクチャー使用でさらにヴァリエーションは増えます。

 

オクターブを超えることを取り入れるのが重要です。

 

当然ですが他の手法と混ぜてはいけないと言う決まりはありません。

 

   

 3、3トニックシステムの使用

 

Aパターン  C△7、E♭7、A♭△7、B7、E△7、G7、C△7

 

それぞれのコードにローワーストラクチャーのテトラコードを使用します。

パーミュテーションの使用でヴァリエーションが作れます。

これはコルトレーンチェンジとも呼ばれます。

マイナーkeyのコルトレーンチェンジはCがマイナーに変わり、最後のドミナントがG7♭9でOKです。(ソラ♭シレ)

 

Bパターン  C△7、B7、E△7、E♭7、A♭△7、G7、C△7

 

Aパターンと同様です。どちらも最初のコードをDm7に変えることでⅡ‐Ⅴ‐Ⅰに使用可能です。

 

 

4、4トニックシステムへの応用

 

Dm7、Fm7、A♭m7、Bm7 にマイナーテトラコードを使用。逆行もあり。

 

ドミナントを挟むと

 

Dm7、C7、Fm7、E♭7、A♭m7、F♯7、Bm7、A7、Dm7       逆行もあり

 

メジャーでも可能。

 

マイナーテトラコードとメジャーテトラコードの使用。

 

 5、まとめ

 

今回のテトラコードの応用は数多い可能性の一部でしかありません。

ただ、この理屈を知らなくても使っている奏者は多いようです。

 

天才だからと言うよりは、耳がテトラコードを選んだと考えるべきだと思います。

 

理論を知ることにより、暗中模索から脱してしっかりとした土台の上に立つことが出来るようになります。

 

テトラコードはブルーノートの一部でもあることを知ればロックギターの理解も深まると思います。