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竹中ギー太の忍法帖

ノンポリギター弾きの日々異常無し日記

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自由なインターバルを得るとアドリブが変わる バイトニックスケール

 


ジャズ・アプローチによる音階大辞典 (THE COMPLETE THESAURUS OF MUSICAL SCALES)

 

今回はインターバルについての考察です。

 

ある音から次の音へのインターバルは、上下1オクターブずつと限定した場合は、上へ12個、下へ12個考えられます。

 

ここではインサイドな2音スケール(バイトニックスケール)という意味で考えます。

 

 

最初からオクターブ超えは難しいので、範囲は長七度以内とするのが良いでしょう。

  

1、ルートからのインターバル

 

最も分かりやすいと思うので採用しました。

 

CM7のサウンドを考えますが、カラオケを用意できるとさらに良いでしょう。

ノンコードトーンは解決が必要です。

 

ドからド    完全一度のインターバル

ドからド♯   短二度のインターバル。ド♯はノンコードトーン

ドからレ    長二度のインターバル

ドからレ♯   短三度のインターバル レ♯はノンコードトーン

ドからミ    長三度のインターバル

ドからファ   完全四度のインターバル ファはノンコードトーン

ドからファ♯   増四度のインターバル または減五度

ドからソ    完全五度のインターバル

ドからソ♯    増五度のインターバル ソ♯はノンコードトーン

ドからラ    長六度のインターバル

ドからシ♭   短七度のインターバル  シ♭はノンコードトーン

ドからシ    長七度のインターバル

 

以上12個のインターバルですが、下向きの場合は音が変わります。

 

完全一度 ド 短二度 シ 長二度 シ♭ 短三度 ラ 長三度 ラ♭ 

完全四度 ソ 増四度 ソ♭ 完全五度 ファ 増五度 ミ 長六度 ミ♭ 

短七度 レ 長七度 レ♭

 

これらのインターバルをハーモニー上でインサイドに演奏するためには、解決方法を知らなくてはなりません。

CM7のインサイドノートは ドレミファ♯ソラシ ですが、ある程度自由に考えても構わないと思います。

 

綺麗に解決できればそれだけでも貴重なビバップフレーズになります。

上向き (例 ドファレレ♯ ミ  (例 ドラ♭ファファ♯ ソ 

下向き (例 ドラ♭ファファ♯ソ  (例 ドファラ♭ファ♯ ソ 

 

インターバルは何度も練習して感覚を耳に焼き付ける必要があります。

 

次のコードタイプでも練習しなくてはなりませんが、それぞれノンコードトーンが違いますので解決法を考えていく必要があります。

 

C7、C7(♭2)、Cm7、Cm7(♭5)   

 

まずはC7とCm7のみが良いです。そして貴重なリックになります

 

 

 

2、コードトーンからのインターバル

 

一章と同様な方法で練習しますが、

ここでのCM7のコードトーンは ドレミファ♯ソラシ の7つになります。

非常に量が多くなりますので計画的に取捨選択が必要かも知れません。

ただ、毎日練習するわけでもないので全部を耳で確認する作業は重要かも知れません。

 

ここでは、見たこともないリックを発見できる可能性があります。

 

3、ノンコードトーンからのインターバル

 

CM7のノンコードトーンは、ド♯、レ♯、ファ、ソ♯、ラ♯ の5つです。

ここから同様にインターバルを考えた場合は必ず一個以上の音の解決が必要になります。

 

センスの良い解決方法が見つかれば、演奏上の宝物になります。

 

4、連続するインターバル

 

乱数表によってランダムなインターバリックメロディが作成できます。

無数のメロディが出来ますが、ほとんどがアウトサイド・メロディです。

 

実戦的な方法としては音数を絞り、きれいに解決できる方法を知ることが出来れば新しい地平に到達できるかもしれません。

 

 

まずは2連続インターバル、つまり3音のインターバリックメロディをインサイドに解決するラインを研究するのが良いでしょう。

ビバップラインともペンタトニックラインとも違うラインが出来ます。

 

可能性が大きすぎるため、他の分野の圧迫にならないように気を付けたほうが良いかもしれません。

 

5、アウトサイド・インターバル

 

力強いインターバルをアウトサイドで演奏することは非常に目立つため、目的に沿っていれば効果的です。

 

きちんと解決したとしても、アウトサイド・インターバルの印象は消えないものなので、目的意識が重要となります。

 

6、インターバリック・スケール

 

イメージしたスケールのステップを単位としたインターバルです。

 

12半音階の1ステップである半音を単位として考えてきましたが、ここではスケールの1ステップを単位とします。

 

5音階以下のスケールですと音数が少ないため効果的なラインを作るためにはオクターブを超えたほうがいい場合が多いようです。

エリック・ドルフィのオクターブを超えるインターバル・フレーズを参考にすると分かりやすい(?)かもしれません。

 

トライアドやテトラコードを上に4ステップ下に3ステップなどと考えていくと広い範囲のメロディが出来上がり、自動的にインサイドです。

 

乱数表を使ってもインサイドですね。

 

メロディ作曲の可能性も広がりますが、芸術性から逸脱する可能性もあります。

 


ジャズ・アプローチによる音階教本 [ペンタトニック・スケール編] (PENTATONICISM IN JAZZ : CREATIVE ASPECTS AND PRACTICE)

 

7、まとめ

 

バイトニックスケールの可能性は連続性を考えると、すべてのメロディ、ラインを包み込むほどです。

乱数表からの実用など書かなければならないことも多かったと思いますが、機会を改めたいと思います。

 

モノトニックスケールとバイトニックスケールは話題に上ることが少ないスケールですが、1と2ですから音楽の基本で間違いありません。

 

くだらない本に書いていないからと言って、無視していたら音楽の根幹からずれていく可能性もあります。

 

スケールとはなんのことなのかを一度考え直してみるのも必要だと思います。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。今回は結構重要事項だったかもしれません。

 

 

 

 スケールの本ではありませんがスケール練習の前に知っておくべき重要なリズムの理論書です。


メロディック・リズム 移調楽譜も掲載【CD付】 (インサイド・インプロヴィゼイション・シリーズ vol.4)

 

 

 


ジャズ・アプローチによる音階教本 [シンメトリカル・スケール編] (SYMMETRICAL SCALES FOR JAZZ IMPROVISATION)

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